UIJターン起業支援金・移住支援金とは?
「地方に移住して、自分のビジネスを始めたい」——そんな方を後押しするのが、国(内閣府地方創生推進室)の地方創生推進交付金を財源に、都道府県・市区町村が実施する起業支援金・移住支援金です。東京圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県、一部条件不利地域を除く)から地方への移住・起業・就業を対象に、組み合わせで最大300万円を受け取れる可能性があります。
制度の全体像(3つの支援金)
| 支援金 | 対象 | 上限額 |
|---|---|---|
| 起業支援金 | 地方で社会的事業を起業する人 | 最大200万円 |
| 移住支援金 | 東京圏から地方へ移住し、対象企業に就業・テレワーク継続する人 | 世帯100万円/単身60万円 |
| 起業支援金+移住支援金 | 地方へ移住して社会的事業を起業する人 | 世帯最大300万円/単身最大260万円 |
「社会的事業」がポイント:起業支援金の対象になるには、地域の課題解決に取り組む「社会性」「事業性」「必要性」の3つの観点を満たす必要があります。単なる開業ではなく、地域の子育て支援、買い物弱者対策、地場産品の活用など、地域課題と結びついた事業計画であることが求められます。
移住支援金の主な要件
- 住民票を移す直前の10年間のうち、通算5年以上・直近1年以上、東京23区に在住、または東京圏に在住し東京23区へ通勤していたこと
- 移住先が東京圏外(または東京圏内の条件不利地域)であること
- 就業の場合:週20時間以上の無期雇用契約で、移住支援金の申請日から5年以上継続勤務する意思があること
- 起業の場合:起業支援金の交付決定を受けていること(交付決定日から1年以内の申請が一般的)
要件の判定は移住元と移住先の双方で細かく定められており、市区町村によって支給額・要件の一部が異なります。 必ず移住を検討している自治体の窓口に事前確認することが欠かせません。
自治体ごとの上乗せ・独自加算の例
基本の支給額に加えて、多くの自治体が独自の加算措置を設けています。
- 子ども1人あたり30万円を加算(複数の自治体で採用)
- テレワーカー向けの加算
- 大学卒業後すぐに地方に就職・移住する学生向けの「地方就職支援金」(就職活動の交通費・移転費の一部)
見落としやすい注意点
1. 返還義務がある
移住支援金には、一定期間内に転出したり離職したりした場合の返還規定があります。例えば「申請日から3年未満に転出した場合は全額返還」「3年以上5年以内の転出は半額返還」といったルールを設けている自治体が一般的です。「もらって終わり」ではなく、一定期間の定住・就業継続が前提である点を理解しておく必要があります。
2. 起業支援金と移住支援金は別窓口・別タイミングで申請が必要なことが多い
起業支援金は都道府県(または委託事業者)、移住支援金は移住先の市区町村が窓口になるのが一般的です。起業支援金の交付決定を先に受けてから、移住支援金を申請するという順序になるケースが多く、スケジュールの見通しを立てておく必要があります。
3. 税務上の扱い
起業支援金・移住支援金は、一定の要件のもとで非課税(一時所得等の課税対象外)として扱われる旨が国税庁から示されています。ただし個別の状況によって取り扱いが異なる可能性があるため、確定申告の際は税理士に確認するのが安全です。
申請の流れ(一般的なケース)
- 移住先候補の自治体(都道府県・市区町村)の移住支援金ページを確認し、対象地域・支給額・要件をチェック
- 起業する場合は、都道府県が指定する創業支援拠点等に相談し、事業計画(社会性・事業性・必要性)を練り上げる
- 起業支援金の交付申請 → 審査 → 交付決定
- 移住を実行し、住民票を移す
- 移住先の市区町村へ移住支援金を申請(交付決定日や転入日から一定期間内が期限)
- 審査後、支給
まとめ
- UIJターン起業支援金・移住支援金は、東京圏から地方への移住・起業・就業を支援する国・自治体共同の制度で、組み合わせで最大300万円
- 起業支援金の対象になるには「社会性・事業性・必要性」を満たす事業計画が必要
- 支給額・要件は自治体ごとに異なり、独自の上乗せ加算がある場合も多い
- 一定期間内の転出・離職には返還義務があるため、「もらって終わり」ではない点に注意
※本記事は2026年8月時点の公開情報をもとに作成しています。支給額・対象要件は自治体・年度により大きく異なるため、必ず移住を検討している都道府県・市区町村の公式サイトで最新情報をご確認ください。



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