№67 高校無償化2026とは?
2026年4月、高校の授業料支援制度が大きな節目を迎えました。高等学校等就学支援金の所得制限が完全に撤廃され、公立・私立を問わず、世帯年収にかかわらず授業料相当分の支援を受けられるようになっています。文部科学省の試算では、今回の改正で新たに支給・増額の対象となる生徒は約80万人にのぼります。
制度改正の全体像(図解)
2025年度・2026年度と、2段階で拡充が進みました。

| 時期 | 変更内容 |
|---|---|
| 2025年度 | 公立高校分(年11.88万円)の所得制限を撤廃 |
| 2026年度 | 私立高校の加算上限を45万7,200円に引き上げ、所得制限を完全撤廃 |
改正法(令和8年法律第8号)は2026年3月31日に成立し、同年4月1日から施行されています。
支給額の一覧(図解)

| 区分 | 支給額(年額) |
|---|---|
| 公立高校 | 118,800円 |
| 私立高校(全日制) | 最大457,200円(全国平均授業料水準) |
支給額は保護者の口座に振り込まれるのではなく、国から学校へ直接交付され、授業料と相殺される仕組みです。認定されると、その分の授業料請求が減額(または徴収なし)されます。
「授業料以外」を支える別制度もあわせて確認
高校の教育費を支える国の制度は、就学支援金以外にも用意されています。

| 制度名 | 対象費用 | 2026年度の変更 |
|---|---|---|
| 高等学校等就学支援金 | 授業料 | 所得制限を完全撤廃 |
| 高校生等奨学給付金 | 教科書代・制服代・修学旅行費等 | 対象を年収約490万円未満まで拡大 |
| 家計急変支援 | 失業・病気等での収入急減時 | 年度途中でも随時申請可能 |
「授業料は無償化されても、教科書代・制服代・修学旅行費は自己負担のまま」という点を見落としがちなので、奨学給付金もあわせて確認することをおすすめします。
2026年度から新設された注意点
- 国籍・在留資格の要件が新設:対象外となる生徒を救済するため、「高校生等・新修学支援」という別制度が創設されています
- 申請しないと1円ももらえない:所得制限が撤廃されても、学校を通じた申請(マイナンバーカードの写し等の提出)は引き続き必要です
- 私立の加算部分には引き続き所得に応じた差:基準額部分は全世帯共通ですが、私立高校向けの加算支援については、制度の年度により所得に応じた差が設けられる場合があります。最新の年度の制度を確認してください
都道府県独自の上乗せ制度も
国の制度に加えて、東京都など一部の自治体では独自の上乗せ支援を実施しています。例えば東京都は、私立高校の授業料実質無償化のため、国の支援金に加えて都独自の助成を上乗せする制度を運用しています。お住まいの都道府県が独自の上乗せをしているか、あわせて確認する価値があります。
申請の流れ
- 入学時または進級時に、学校から案内される申請書類を確認
- マイナンバーカードの写し等、必要書類を準備
- 学校(多くはオンラインシステム「e-Shien」)を通じて申請
- 認定後、授業料が減額(または徴収なし)される形で反映
申請窓口・参考リンク
よくある質問
Q. 申請を忘れていた場合、さかのぼって支給されますか?
A. 申請期限や年度の区切りがあるため、忘れていた場合は速やかに学校に相談してください。対応は学校・年度によって異なります。
Q. 通信制高校も対象になりますか?
A. 対象です。公立・私立・通信制を問わず、幅広い学校種別に適用されます。
Q. 高校生等奨学給付金も自動的にもらえますか?
A. いいえ、別制度のため個別に申請が必要です。所得要件があるため、住民税の申告を済ませておく必要があります。
Q. 私立高校で授業料が45万7,200円を超える場合はどうなりますか?
A. 超過分は自己負担になります。支給額はあくまで全国平均授業料水準を基準に設定されています。
まとめ
- 2026年4月、高等学校等就学支援金の所得制限が完全撤廃され、世帯年収にかかわらず支援を受けられるようになった
- 公立高校は年11.88万円、私立高校は最大45万7,200円が国から学校へ直接支給される
- 授業料以外の費用は「高校生等奨学給付金」など別制度で対応する必要がある
- 都道府県独自の上乗せ制度もあわせて確認することで、より正確な自己負担額を把握できる
※本記事は2026年8月時点の公開情報をもとに作成しています。制度内容は変更される場合があるため、必ず文部科学省・お住まいの都道府県の公式サイトで最新情報をご確認ください。



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