キャリアアップ助成金とは?
非正規雇用労働者(アルバイト・パート・契約社員・派遣社員など)の待遇改善・正社員化に取り組む事業主を支援する厚生労働省の助成金です。中小企業の「そろそろ正社員にしてあげたい、でも人件費の増加が不安」という悩みに直接応える制度として、幅広く活用されています。
制度の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施機関 | 厚生労働省 |
| 対象 | 雇用保険適用事業所の事業主(個人事業主含む) |
| 主なコース | 正社員化コース、賃金規定等改定コース、社会保険適用時処遇改善コース、短時間労働者労働時間延長支援コース など |
| 制度の継続状況 | 2026年6月時点で終了期日は定められておらず、令和8年度も継続実施中 |
| 申請期限の目安 | 各コースとも「取組後6か月分の賃金支払い後、2か月以内」が申請期限 |
代表的なコース:正社員化コース
非正規雇用労働者を正社員(無期雇用フルタイム)へ転換する取り組みが対象です。
- 支給額は企業規模・転換前の雇用形態・労働者の属性によって変動
- 加算措置を含めると、労働者1人あたり最大140万円を受け取れるケースもあります
- 2025年度から「重点支援対象者」という区分が導入されており、該当する場合は通常より手厚い支給額(最大80万円/期)になります
情報公表加算(2026年度の新しいポイント)
有期雇用労働者の正社員転換に関する制度概要を、自社サイトや厚労省の運営サイト「しょくばらぼ」で公表すると、1事業所あたり20万円(大企業は15万円)の加算が受けられる仕組みが新設されています。
その他の主なコース
| コース名 | 内容 |
|---|---|
| 賃金規定等改定コース | 非正規雇用労働者の賃金規定を改定し、賃金を引き上げた場合に助成(2026年度は支給区分が2区分から4区分に細分化) |
| 社会保険適用時処遇改善コース | 新たに社会保険を適用した労働者について、労働者1人あたり最大50万円を助成(「年収の壁」対策の一環) |
| 短時間労働者労働時間延長支援コース | 短時間労働者を社会保険に新規適用させ、労働時間延長で収入を増やした場合に助成(新設コース) |
2026年度の主な変更点(過去に申請したことがある方は要注意)
- キャリアアップ計画書の手続きが簡素化(認定不要、届け出のみに変更)
- 新規学卒者(雇入れから1年未満)が正社員化コースの支給対象から除外
- 正社員化コースに「重点支援対象者」区分が導入され、金額体系が変わった
個人事業主でも使えるか
雇用保険適用事業所の事業主であれば、個人事業主でも対象になります。ポイントは「従業員を雇用しているかどうか」であり、法人・個人事業主という形態自体は問われません。
申請の流れ(正社員化コースの場合)
- キャリアアップ計画を作成し、労働局に届け出る(2026年度から認定不要・届け出のみ)
- 就業規則などに正社員転換の制度を規定する
- 対象労働者を正社員に転換し、6か月分の賃金を支払う
- 転換後6か月分の賃金支払い日の翌日から2か月以内に支給申請
- 労働局による審査後、支給決定・入金(申請から支給まで概ね1年程度を見込む)
まとめ
- 非正規社員の正社員化・処遇改善に取り組む事業主向けの定番助成金で、個人事業主も対象
- 正社員化コースは加算を含め最大140万円/人。2025年度からの「重点支援対象者」区分に該当するかがポイント
- 申請期限(取組後6か月分賃金支払い後2か月以内)を過ぎると申請できなくなるため、スケジュール管理が重要
- 2026年度も継続実施中だが、年度ごとに要件・支給額が変わるため最新情報の確認が必須
よくある質問
Q. オンライン研修も対象になりますか?
A. 一定の要件を満たすオンライン研修(同時双方向型等)は対象になる場合があります。録画視聴のみの形式は対象外になることが多いため、事前に条件を確認してください。
Q. 研修中の給与は誰が負担しますか?
A. 研修期間中の賃金は事業主が負担しますが、その一部が「賃金助成」として助成される仕組みです。
Q. 外部講師を招いた社内研修も対象ですか?
A. 対象になる場合があります。研修内容が職務に関連していることや、一定の時間数を満たすことなど、コースごとの要件を確認する必要があります。
Q. 訓練計画の提出が遅れたらどうなりますか?
A. 多くのコースで訓練開始前の計画届提出が必須です。提出が訓練開始後になると、原則として助成対象外になります。
※本記事は2026年8月16日時点の公開情報をもとに作成しています。年度ごとに要件・支給額が変更されるため、必ず厚生労働省・都道府県労働局の公式サイトで最新情報をご確認ください。



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