ユースエール認定制度とは?
「若手社員の採用・育成に力を入れているのに、なかなか応募が集まらない」——そんな中小企業の悩みに応えるのが、厚生労働大臣が認定するユースエール認定制度です。若者雇用促進法に基づき、若者の採用・育成、雇用管理の状況が優良な中小企業を国が公式に認定する仕組みで、40本目で紹介した「くるみん・えるぼし認定」の若者版というイメージです。
制度の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠法 | 青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法) |
| 実施機関 | 厚生労働省(申請窓口:都道府県労働局・ハローワーク) |
| 対象 | 若者の採用・育成に積極的な中小企業 |
| 施行日 | 平成27年(2015年)10月1日 |
認定を受けるメリット(図解)
- 資金面:公共調達(入札・コンペ)で加点評価の対象になる。総合評価落札方式や企画競争方式において、価格以外の要素として評価される
- 採用面:ハローワークでの重点的なPR、認定マークを求人票・自社サイトに使用できる
- ブランディング面:「若者を大切にする優良企業」としての対外的な信頼向上
地方公共団体独自の優遇措置も見逃せません。2025年4月時点で全国53事業が、ユースエール認定企業向けの補助金加算や低利融資などの優遇を実施しています(加算対象は35歳未満に限定される場合が多い点に注意)。
公共調達での加点評価の仕組み(図解)
建設業など公共工事の受注を目指す企業にとって、35本目で紹介したCCUS(建設キャリアアップシステム)と同様、経営事項審査や総合評価落札方式での加点は実務上大きな意味を持ちます。
「女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針」に基づき、発注者は総合評価落札方式・企画競争方式においてユースエール認定企業を加点評価するよう定められています。加点の詳細は発注者ごとに異なるため、応札を検討している自治体・機関に個別確認が必要です。
認定基準の概要
- 直近3事業年度の新卒者等の離職率が20%以下であること(一定の従業員規模以下の企業には別途基準あり)
- 前事業年度の有給休暇取得率が平均以上であること
- 前事業年度の月平均所定外労働時間が一定水準以下であること
- 学生等に対する職場情報の提供に、平均的な水準以上取り組んでいること
- 直近3年間に、労働関係法令の違反等がないこと
くるみん・えるぼし認定との組み合わせ
ユースエール認定は、40本目で紹介したくるみん・えるぼし認定と同時に取得することも可能です。3つの認定をすべて満たす企業は「若者にも、子育て世代にも、女性にも選ばれる企業」として、採用競争において大きな差別化要素になります。
申請の流れ
- 認定基準を満たしているか自社で確認
- 管轄の都道府県労働局またはハローワークへ申請書類を提出
- 労働局による審査
- 認定(認定マークの使用開始)
申請窓口:ユースエール認定制度(厚生労働省)
よくある質問
Q. 大企業でも申請できますか?
A. ユースエール認定は中小企業(若者雇用促進法上の中小企業者)が対象です。大企業は対象外です。
Q. 認定後、要件を満たさなくなったらどうなりますか?
A. 認定基準を満たさなくなった場合、認定取り消しの対象になることがあります。継続的な要件維持が必要です。
Q. 認定に費用はかかりますか?
A. 申請・認定自体に手数料はかかりません。
Q. 有効期限はありますか?
A. 認定自体に明確な有効期限はありませんが、労働局による定期的な確認や、報告義務がある場合があります。
まとめ
- ユースエール認定制度は、若者の採用・育成に積極的な中小企業を厚生労働大臣が認定する制度
- 公共調達での加点評価、ハローワークでの重点PR、自治体独自の補助金加算などのメリットがある
- くるみん・えるぼし認定と組み合わせることで、採用競争力をさらに高められる
- 離職率20%以下、有給休暇取得率、労働時間などの複数基準を満たす必要がある
※本記事は2026年8月時点の公開情報をもとに作成しています。認定基準・優遇措置の内容は変更される場合があるため、必ず厚生労働省の公式サイトで最新情報をご確認ください。



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