特定求職者雇用開発助成金

雇用関係助成金

特定求職者雇用開発助成金とは?

高年齢者、障害者、母子家庭の母など、就職が特に困難とされる求職者を新たに雇用する事業主を支援する厚生労働省の助成金です。前回紹介した「65歳超雇用推進助成金」が既存社員向けなのに対し、こちらは新規採用が対象になる点が最大の違いです。

制度の基本情報

項目 内容
実施機関 厚生労働省(雇用保険二事業の助成金)
根拠法 雇用保険法第62条
主なコース 特定就職困難者コース、発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース、障害者初回雇用コース、障害者トライアルコースなど全4コース
支給額 対象者の属性・企業規模により40万円〜最大240万円
申請窓口 事業所を管轄する労働局またはハローワーク

中心的なコース:特定就職困難者コース

高年齢者(60歳以上)、身体・知的・精神障害者、母子家庭の母などをハローワーク等の紹介で継続雇用する事業主が対象です。

  • 中小企業では最大240万円(対象者区分・企業規模により変動)
  • 助成金は一括ではなく、6か月ごとの「支給対象期」に区切って2回〜6回に分割して支給される
  • 障害者手帳を持たない発達障害・難治性疾患(難病)のある方も対象に含まれるケースがあります

申請の基本フロー

  1. ハローワーク等に求人を出す
  2. 紹介された対象者を雇い入れる
  3. 6か月ごとに支給申請する(複数回に分割)

2026年度(令和8年度)の主な変更点

  • 旧「成長分野人材確保・育成コース」(デジタル・グリーン分野への配置で通常の1.5倍の割増助成)は令和7年度末(2026年3月31日)で廃止。令和8年度以降は通常コースでの申請となり、割増助成は適用されません
  • 全コース共通で賃金台帳の提出が必須に(令和8年4月1日以降の申請から)
  • 特定就職困難者コースの高年齢者区分(60歳以上)は、令和8年5月1日以降に採用する方から「ハローワーク等で就労に向けた個別支援を受けていること」が新要件として追加。従来は「雇入れ時に60歳以上であること」だけで対象になっていましたが、要件が厳格化されています

トライアル雇用からの移行という使い方

トライアル雇用助成金で雇い入れた対象者(母子家庭の母等、父子家庭の父、中国残留邦人等永住帰国者、障害者)を、トライアル雇用終了後も引き続き雇用する場合、本助成金の一部を受給できる場合があります。まずトライアル雇用で適性を見極め、常用雇用へ移行するタイミングで特定就職困難者コースを申請するという組み立てが可能です。

注意点

  • 他の助成金の支給を受けている場合、対象外となるケースがあります
  • 国・地方公共団体・行政執行法人などの機関(これらからの委託事業に対象労働者が従事する場合を含む)は支給対象とならない場合があります
  • 併用の可否は、必ず管轄の労働局・ハローワークに事前確認が必要です

まとめ

  • 高齢者・障害者・母子家庭の母などの新規雇用を支援する助成金で、65歳超雇用推進助成金(既存社員向け)とは対象が異なる
  • 特定就職困難者コースは最大240万円、6か月ごとに分割支給される
  • 令和8年度は成長分野の割増助成が廃止、高年齢者区分の要件も厳格化されるなど、過去の情報のまま申請すると要件を満たせない可能性がある
  • トライアル雇用助成金からの移行という活用パターンもある

※本記事は2026年8月16日時点の公開情報をもとに作成しています。コース構成・要件は年度ごとに変更されるため、必ず厚生労働省・ハローワークの公式サイトで最新情報をご確認ください。

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