働き方改革推進支援助成金

雇用関係助成金

働き方改革推進支援助成金とは?

生産性を向上させながら労働時間の削減等に取り組む中小企業事業主を支援する厚生労働省の助成金です。時間外労働の削減、年次有給休暇の取得促進、勤務間インターバル制度の導入など、働き方改革に関する幅広い取り組みが対象になります。

制度の基本情報

項目 内容
実施機関 厚生労働省
対象 中小企業事業主
主なコース 労働時間短縮・年休促進支援コース、勤務間インターバル導入コース、業種別課題対応コース、団体推進コースなど
助成率 3/4(事業規模30名以下かつ一定の設備投資は4/5)
2026年度受付期間 2026年4月13日〜11月30日(予算枠が早期に埋まる可能性が高いため早めの申請が推奨)

コース別の特徴

労働時間短縮・年休促進支援コース

時間外労働の削減や年次有給休暇取得促進に向けた設備投資(労働能率を上げる自動化機械、高機能なPC周辺機器など)が対象です。2026年度からは、36協定の上限設定だけでなく、実際の残業時間を月10時間以上削減する実績も成果目標として追加されました。

勤務間インターバル導入コース

勤務終了後、次の勤務までに一定時間の休息を設ける「勤務間インターバル制度」の新規導入等を支援します。11時間以上のインターバルを新規導入する場合の上限額が、前年度の120万円から150万円に引き上げられました。

業種別課題対応コース

物流の2024年問題を背景に、トラックドライバーの荷待ち・荷役時間短縮に取り組む新コースが新設されたほか、2026年度からは深刻な人手不足が続く情報通信業・宿泊業が対象業種に追加されています。建設業の業種別課題対応コースでは、上限額が1,370万円まで設定されるケースもあります。

2026年度の重要な変更点:加算制度の拡充

  • 賃金引上げ加算:事業場内最低賃金を3%以上引き上げる規定を就業規則に盛り込んだ場合、本来の助成上限額に上乗せ。7%以上の区分も新設され、達成時の加算額は最大720万円規模になるケースも
  • 割増賃金率引上げ加算:月60時間以内の時間外労働に係る割増賃金率を5%以上引き上げた場合25万円、さらに要件を満たすと75万円が上乗せ

例えば従業員10人の会社が賃金を5%引き上げると80万円が加算され、コース本体の上限150万円と合わせて最大230万円の助成を受けられる計算になるケースもあります。

他の補助金との使い分け

「ITツールを導入するなら、デジタル化・AI導入補助金の方が良いのでは?」という疑問を持つ方も多いはずです。使い分けの目安は以下の通りです。

  • 勤怠管理・労務管理系のシステム導入:IT導入支援事業者を通す必要がない分、働き方改革推進支援助成金の方が手続きがシンプル
  • 生成AI・チャットボットなど本格的なAIツール導入:デジタル化・AI導入補助金の方が補助額が大きい

申請の流れ

  1. 労働時間削減等の目標を含む「働き方改革推進支援助成金交付申請書」を都道府県労働局に提出
  2. 交付決定後に設備投資・制度導入を実施(決定前の購入は対象外)
  3. 目標達成状況を確認し、支給申請
  4. 労働局の審査後、支給決定・入金

助成金は「かかった費用を後で清算する」後払い形式ですが、事前の交付申請手続きが特に重要です。要件を満たせば原則支給される助成金という性質上、審査による選別がない分、手続きの順序を守ることが最重要になります。

まとめ

    よくある質問

    Q. 自社で募集した求職者でも対象になりますか?

    A. 対象外です。ハローワーク、地方運輸局、または一定の要件を満たす職業紹介事業者等からの紹介による雇入れであることが必須条件です。

    Q. トライアル期間中に本採用を決めた場合はどうなりますか?

    A. 契約形態の切り替え時の扱いはケースによって異なるため、事前にハローワークへ確認することをおすすめします。

    Q. 障害者雇用の場合、面接なしでも申請できますか?

    A. 障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコースは面接が必須です。一般トライアルコースは書類選考のみでも対応可能です。

    Q. 実就労日数が少ないと不支給になりますか?

    A. 就労予定日数に対する実際の就労日数の割合に応じて月額が段階的に減額されます。0%の場合のみ不支給です。

  • 労働時間削減・年休促進・勤務間インターバル導入など、働き方改革に関する取り組みを幅広く支援する助成金
  • 2026年度は勤務間インターバル導入コースの上限額拡充、業種別課題対応コースの対象業種追加など、拡充傾向にある
  • 賃金引上げ加算・割増賃金率引上げ加算を組み合わせると、コース本体の上限を超えて数百万円規模の助成を受けられる可能性がある
  • 予算枠が早期に埋まりやすいため、2026年度も夏までの早期申請が推奨される

※本記事は2026年8月16日時点の公開情報をもとに作成しています。コース構成・上限額は年度ごとに変更されるため、必ず厚生労働省の公式サイトで最新の支給要領をご確認ください。

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