両立支援等助成金とは?
「育休を取る社員が増えてきたが、抜けた人の業務を誰が引き継ぐのか」「介護と仕事の両立で離職者を出したくない」——こうした中小企業の悩みを支援するのが、厚生労働省の両立支援等助成金です。育児・介護・不妊治療など、仕事と家庭の両立に関する幅広い取り組みが対象になります。
制度の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施機関 | 厚生労働省 |
| 対象 | 雇用保険適用事業所の中小企業事業主が中心 |
| 主なコース | 出生時両立支援コース、育児休業等支援コース、介護離職防止支援コースなど全6コース |
| 支給額の目安 | 1コースあたり20万円〜140万円(コース・区分による) |
| 制度年度 | 令和8年度(2026年4月8日〜2027年3月31日)の内容に基づく |
主なコースと支給額の目安
育児休業等支援コース
育休取得者の業務を引き継ぐ体制づくりを支援するコースです。1人あたり最大60万円、1事業主あたり最大122万円(2名分+情報公表加算)を受給できます。
出生時両立支援コース(男性労働者の育児休業取得)
令和8年6月8日に新設された奨励金では、申請額125万円〜(女性労働者対象の場合は最大175万円)という手厚い支給額が設定されているケースがあります(詳細要件は要確認)。
介護離職防止支援コース
介護と仕事の両立に関する制度整備・研修実施などが対象です。
情報公表加算というボーナス制度
育児休業等支援コースなどでは、自社の育児休業等の利用状況を厚生労働省の指定サイト「両立支援のひろば」で公表すると、2万円が上乗せ支給される「情報公表加算」があります。令和7年4月から、常時雇用労働者300人超の企業には男性育休取得状況の公表が義務化されているため、中小企業であっても先取りして取り組んでおく価値があります。
対象になる中小企業の基準
コースごとに細かい基準がありますが、一般的な中小企業の資本金・従業員数要件を満たす事業主が対象です。労働関係法令に違反するなど、別途定める不支給要件に該当する場合は申請できません。
申請の流れ(育児休業等支援コースの例)
- 育休取得者の業務を引き継ぐための体制整備(業務引継ぎマニュアルの作成など)
- 対象労働者の育休取得・復帰
- 支給申請書、育休取得者に提供した業務内容に関する資料等を準備
- 労働局へ支給申請
- 情報公表加算を狙う場合は、支給申請日までに指定サイトで情報を公表
まとめ
- 育児・介護・不妊治療等、仕事と家庭の両立支援に取り組む事業主向けの助成金で、6コースから自社の課題に合わせて選べる
- 育児休業等支援コースは1事業主あたり最大122万円、出生時両立支援コースは最大175万円など、コースにより支給額の幅が大きい
- 複数コースを組み合わせて受給することも可能
- 情報公表加算のように、追加の取り組みで加算を狙える仕組みもあるため、就業規則の整備段階で申請要件を確認しておくのが得策
よくある質問
Q. 最低賃金を引き上げる前に設備を購入してもいいですか?
A. 交付決定前に設備を購入・発注すると補助対象外になります。必ず交付決定を受けてから発注してください。
Q. 賃上げの対象は全従業員ですか?
A. 事業場内最低賃金(最も低い賃金水準)を一定額以上引き上げることが要件です。全従業員一律の昇給が必須ではありません。
Q. 助成額はどうやって決まりますか?
A. 「設備投資等にかかった費用×助成率」と「コース・引き上げ人数ごとの助成上限額」を比較し、低い方の金額が支給されます。
Q. 一度申請したら翌年度も継続してもらえますか?
A. 単年度の制度のため、翌年度も活用する場合は改めて申請が必要です。年度ごとに要件が見直される点にも注意してください。
※本記事は2026年8月16日時点の公開情報をもとに作成しています。コースごとに要件・支給額が細かく設定されており、年度ごとに変更もあるため、必ず厚生労働省・都道府県労働局の公式サイトで最新の支給要領をご確認ください。



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