くるみん・えるぼし認定を解説|税額控除5%上乗せと入札加点を図解

雇用関係助成金

くるみん・えるぼし認定とは?

「子育て支援に力を入れている」「女性が活躍している」——そうした企業の取り組みを国が公式に評価する認定制度が、くるみん認定(次世代育成支援対策推進法)とえるぼし認定(女性活躍推進法)です。単なる「イメージアップ」にとどまらず、税制優遇・公共調達での加点・低利融資といった実務的なメリットが年々拡大しています。

2つの認定制度の違い(図解)

くるみん認定とえるぼし認定の違いを比較した図
くるみん認定 えるぼし認定
根拠法 次世代育成支援対策推進法 女性活躍推進法
テーマ 仕事と子育ての両立支援 女性の活躍推進
認定段階 トライくるみん/くるみん/プラチナくるみん 1〜3段階/プラチナえるぼし
評価項目 育休取得率、労働時間等 採用・継続就業・労働時間・管理職比率・多様なキャリアコース(5項目)

2026年4月の法改正で、従業員101人以上の企業は「男女の賃金の差異」の公表が義務化されました。えるぼし認定の評価項目自体に変更はありませんが、公表義務を果たしていることが認定の前提条件になっています。

最大のメリット:賃上げ促進税制の税額控除5%上乗せ(図解)

令和6年度税制改正で、認定企業への優遇が大幅に強化されました。

企業規模別の税額控除上乗せ条件の図
企業規模 上乗せの条件
中小企業 くるみん、またはえるぼし(2段階目以上)
中堅企業 プラチナくるみん、またはえるぼし(3段階目以上)
大企業 プラチナくるみん、またはプラチナえるぼし

条件を満たすと、賃上げ促進税制の税額控除率が5%上乗せされます。さらに、控除しきれなかった金額を翌年以降に持ち越せる「5年間の繰越控除制度」も新設され、適用期限も延長されました。

注意点:上乗せ措置の適用には、その事業年度内に認定を取得している必要があります。決算期から逆算して、認定取得のスケジュールを立てることが重要です。

公共工事の入札で有利になる仕組み(図解)

建設業を中心に、経営事項審査(経審)でも加点対象になっています。

経営事項審査における認定段階別の加点配分図
  • プラチナえるぼし・プラチナくるみん:5点
  • えるぼし第3段階・ユースエール:4点
  • えるぼし第2段階・くるみん等:3点
  • えるぼし第1段階:2点

複数の認定を持っていても、加算されるのは最も高い1つのみです。この点数は総合評定値(P点)にも反映されるため、入札参加ランクを左右する要素になります。総合評価落札方式での加点幅は発注者(国交省・地方整備局・自治体)ごとに個別設定されているため、公共工事を受注する事業者は要確認です。

その他のメリット

  • 国・地方公共団体の入札で加点評価(総合評価落札方式・企画競争等)
  • 一部の中小企業向けに、日本政策金融公庫による低利融資を受けられる場合がある
  • 多くの補助金制度で、認定取得が加点項目になっているケースがある

認定取得の流れ(一般的なケース)

  1. 自社の現状(育休取得率、女性管理職比率等の指標)を確認
  2. 認定基準を満たすための行動計画を策定
  3. 都道府県労働局へ行動計画を届け出て、一定期間実施
  4. 目標達成状況を確認し、認定申請
  5. 労働局の審査を経て認定

まとめ

  • くるみん認定(子育て支援)とえるぼし認定(女性活躍)は、企業の取り組みを国が評価する認定制度
  • 認定を受けると、賃上げ促進税制の税額控除率が5%上乗せされる大きな税制メリットがある
  • 公共工事の経営事項審査でも加点対象で、最大5点の配点がある
  • 上乗せ税制の適用にはその事業年度内の認定取得が必要なため、決算期からの逆算スケジュールが重要

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※本記事は2026年8月時点の公開情報をもとに作成しています。認定基準・税制優遇の内容は改正されるため、必ず厚生労働省の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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